- 1 名前:( ´∀)・∀),,゚Д)さん 投稿日:04/10/02 19:39:58 ID:ZuoTuqed
-
∧ ∧ 魔法が存在する国インガリーで
( ゚) 三人姉妹の長女に生まれたソフィー
| U
〜' | 長女は何をやってもうまくいかないという昔話のパターンが実現したかのように
U U ある日ソフィーは、『荒れ>>1の魔女』に呪いをかけられて・・・
- 3 名前:sister ◆oa0dKzGpOg 投稿日:04/10/02 19:42:15 ID:rW9v7XTV
-
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.....,,,,,;:;'''"'''" ....,,_,,,...;:;::''""''''"
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''''''""""""''''';:;:;,., ii. △ .....,,,,__...,,;:;'''""''''::;;;;.......,,,,...;:;:;;''''" ..,:
:;;:'""'''''''''''' " |゚゚゚|iiii" | ||¨| Moraru's Moving Castle :
''''''""""""''''';: |゚゚゚|二|O|二|¨| .....,,,,__...,,;:;'''""''''::;;;;.......,,,,...;:;:;;''''" ..,:
"''':;:,.,,.,..,.,.,.,. _,,| .| |甘| | | _,,,, ""''''''"""''''… ...::::::'''
i""==--...,,,==,,,...--=='''゛゛i
〈 ノ |::::j` .L:::: :::::| l:::::|.;.;.;\ ...,,__,,,..::::;;;;;;;;;,,,,..... ....
""'''''''''''''""''--=_'''==--...,,,=__-=='''゛ "" ::;
'"''':;:,.,,.,..,.,.,.,. __.,.,.;:'"';:,.__, ""''''''''':::::......"""''''''"""''''… ...::::::'''
:"""""""'''''"""""" """"''''''''''':::::::::;;;;,,,,,....._ """
、、_....,,__,,,..::::;;;;;;;;;,,,,..... .......
""'''''"''''':::::;;;,,..;;::....................__,
原作: 『魔法使いハウルと火の悪魔』
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/訳 西村醇子
- 4 名前:40 投稿日:04/10/02 19:43:04 ID:rW9v7XTV
- ソフィー・ハッシィーは三人姉妹の長女でした。
両親は裕福で、<がやがや町>というにぎやかな町で帽子専門店を営んでいたのです。
もっともソフィーが二歳、妹のレティーが一歳のときに母が死に、
父親は若くて金髪美人のファニーという店員と再婚。
生まれてきたのが三女マーサでした。
三人はとても美しい娘に育ちました。
ファニーは娘たちを分けへだてなく扱い、
ハッシィー氏は三人の娘がご自慢で、町いちばんの学校に通わせました。
∧_∧ハ ハ ハ ハ ∧∧
( ‘∀‘(ー゚*ミ ∧∧(゚∀゚)゚Д゚*彡
( つ ミ_,,ミ(゚ー゚*)0_,,と ミ
) ) ) iっci ミ
(__)_) 'u''u~ U U
- 5 名前:39 投稿日:04/10/02 19:43:32 ID:rW9v7XTV
- ところが、ちょうどソフィーが学校を終える年、ハッシィー氏が急死しました。
ついで発覚したのは、ハッシィー氏が娘たちを学校へやるために、
多額の借金を残していたことです。
葬式が終わると、ファニーは店の隣にある住まいの居間に腰を下ろし、
娘たちに今後の話をしました。
∧_∧ ハ ハ ∧ ∧ ∧ ∧
r―( ‘−‘)─――――――ー 、ミ。。*彡 (。。*) (゚−゚*)
l ( ∩,) l ミ/ノヽ) (つO) | U
l⌒l ノと ゙,,) l⌒l ミ 彡 | | | |〜
|  ̄(ノ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~ | U U U U U U
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
- 6 名前:38 投稿日:04/10/02 19:43:56 ID:rW9v7XTV
- 三人とも学校を辞めてもらうしかないわ。
どこかに奉公して、将来性のある仕事を覚えることね。
三人とも店に残るなんて無意味だし、うちにはそんな余裕が無いの。
さて、決めたことを発表します。
まず、レティー。
<がやがや町>にあるパン屋<チェザーソ>で奉公できる手はずにしといたわ。
──────y,───────┬─────────────────┘
| まぁ、ご親切様。料理が好きだっただけ
| 運が良かったってことよね?
└─v────────────────
∧_∧ ハ ハ ∧ ∧ ∧ ∧
r―( ‘−‘)─――――――ー 、ミ゚−゚*彡 (。。*) (゚−゚*)
l ( ∩,) l ミ U (つO) | U
l⌒l ノと ゙,,) l⌒l ミ 彡 | | | |〜
|  ̄(ノ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~ | U U U U U U
- 7 名前:37 投稿日:04/10/02 19:44:27 ID:rW9v7XTV
-
次にマーサだけど。
働きに出るにはどう見ても若すぎるでしょ。
で、考えたの。レモナベル・フェアファックスさんを覚えてる?
─────────────┬─────────────────┘
| あの人魔女でしょ?
└───────v──────────
えぇ。レモナベルに道をつけてもらえば安心よ。
──────y,───────┬─────────────────
| ・ ・ ・ わかった。
└──────v──────────
∧_∧ ハ ハ ∧ ∧ ∧ ∧
r―( ‘−‘)─――――――ー 、ミ゚−゚*彡 (。。*) (゚−゚*)
l ( ∩,) l ミ U (つO) | U
l⌒l ノと ゙,,) l⌒l ミ 彡 | | | |〜
|  ̄(ノ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~ | U U U U U U
- 8 名前:36 投稿日:04/10/02 19:45:04 ID:rW9v7XTV
-
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
レティーもマーサも嫌々といった感じね。だけど、ファニーのすることに抜かりはないわ。
レティーは次女だから、たいして出世も出来ない。
若くて素敵な徒弟さんと出会い、早く結婚できそうな所に送り込む気なのよ。
末っ子のマーサは一人立ちし出世する定めだから、魔法と金持ちの知り合いをつけた。
だけど。あたしは長女だから・ ・ ・
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
∧ ∧
(゚−゚*)
| U
| |〜
U U
- 9 名前:35 投稿日:04/10/02 19:45:42 ID:rW9v7XTV
-
ソフィー。
私が引退した暁には、長女のあんたが店を継ぐ。
それがすじでしょ?
だからあんたを見習いとして店に置き、商売を覚えてもらおうと思うの。
どうかしら?
──────y,───────┬─────────────────┘
| けっこうです。(これが長女の運命なのよ)
└────────────v─────
∧_∧ ハ ハ ∧ ∧ ∧ ∧
r―( ‘∀‘)─――――――ー 、ミ゚−゚*彡 (。。*) (゚−゚*)
l ( ∩,) l ミ U (つO) | U
l⌒l ノと ゙,,) l⌒l ミ 彡 | | | |〜
|  ̄(ノ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~ | U U U U U U
- 10 名前:34 投稿日:04/10/02 19:46:07 ID:rW9v7XTV
- ロ
| :| _____
|:::|/xXx xXx xXx
┌────────────┤/xXx xXx xXxx
| │======
| Hatter.....帽子店 | ___ ___
| _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ .|____|i田l;|_|i田l;|__
|.人_人_人_人_人_人_ノ|‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
| \ | l⌒ll⌒l | ┌─┐
| \\ | l ll l | | lコ|
| \\ | l ll l | | |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧ ∧ ∧ ∧ ∧ハ ハ
( ‘∀‘) (ヽ*゚ー゚) (*゚∀゚)*゚ー゚ミ
( ) ヽ | U |)ミ つ .
| | | 〜| | [二]],つミ 彡
(__)_) U U し' しヽ)
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
二人を送りだして
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
- 11 名前:33 投稿日:04/10/02 19:46:35 ID:rW9v7XTV
- __________________ /
|| || |
||//|| ___ γ⌒ヽ |
_||_||_ [ ★ ] (´. _%`.) |
|| || .::;;|
|| /' || β .;|
|| ,/ || i"`i |;;
||,______|| ___,||_______iii_|;;
i\____∞∞∞__■_\
| |─────i∧ ∧──‐ |
__________ | |__| ____ ('(゚* ) |__|;.
" ""'''\|__| γ' ヽ ヽ|__|\.
(⌒∞⊂ _ )〜 \
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
あたしは帽子を作り始めた
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
- 12 名前:32 投稿日:04/10/02 19:46:57 ID:rW9v7XTV
- ソフィーの腕は確かでしたし、この仕事が好きです。
でも、ひとりぼっちで黙々と作業をすることは少し退屈でした。
織物商と取引するために好きに外出できるファニーが羨ましくなったほどです。
そんな生活に彩をそえてくれたのが店に来るお客さんたちのおしゃべりでした。
どのお客も噂話をしないと帽子が買えないらしいのです。
ソフィーは手を動かしながら、耳を傾けました。
i∧ ∧
('(゚* )
γ' ヽ ヽ
(⌒∞⊂ _ )〜
- 13 名前:31 投稿日:04/10/02 19:47:19 ID:rW9v7XTV
-
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
| ジエーン・ファリアの今の髪型はひどい恥さらし。 |
| モラルだってあんなのまっぴらでしょ。 |
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 魔法使いモラルの城がまた崖の上に戻ってきたのを
| ご存じ?あいつが、ヒソヒソ・・・荒れ>>1の・・・ゴニョゴニョ
\_______________________
- 14 名前:30 投稿日:04/10/02 19:47:40 ID:rW9v7XTV
-
魔法使いモラルと荒れ>>1の魔女の噂は
さも恐ろしそうげに早口でひそひそとかわされました。
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )
- 15 名前:29 投稿日:04/10/02 19:49:24 ID:rW9v7XTV
-
なんでも荒れ>>1の魔女が王女様を頃してやると脅したため
王様は王室づき魔法使いサリマンに、荒れ>>1に赴き 〇ヘ
魔女を始末しろとお命じになりました。 | .\
ところが魔法使いサリマンは魔女を始末しそこねたばかりか、∠==>
逆に頃されてしまったらしいのです。 ( )
ζ´ ̄:ゝつ──★
/___ノ レ´ ノノ
(__)_)
- 16 名前:28 投稿日:04/10/02 19:49:52 ID:rW9v7XTV
-
それから数ヵ月後に<がやがや町>の北にある丘陵地帯に背の高い
黒い城があらわれ一帯を動き回りはじめた時、
魔女がこの国をわが物にしようと企んでる、と信じ込んでしまいました。
やがて、城の持ち主が魔法使いモラルだということがわかってきました。
∧_∧ 魔法使いモラルだって、悪名高い人物です。
( ) ひどく冷酷で無慈悲で、若い女性をとらえ、その魂や心臓をむさぼる
(:::<w>:::) ことが趣味だというのは有名だったからです。
|:::::y:::|
〆__)_)
- 17 名前:27 投稿日:04/10/02 19:51:37 ID:rW9v7XTV
- その月の終わりごろ、店内では急にレティーが話題の主となりはじめました。
<チェザーソの店>に朝から晩まで男性がつめかけ
どの男性もケーキをたくさん注文し、レティーに相手をしてもらいたいと言いはるとか。
十人の求婚者がいるけど、本人は身を固めるには若すぎるからと、
十把ひとかけらげに断ったとか。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
∧ ∧ | レティーには分別がある |
,、,、,、(ー゚* ) < ってわけね |
(<>⌒) Uヽ \__________/
⊂ ⊂ )〜
- 18 名前:26 投稿日:04/10/02 19:52:19 ID:rW9v7XTV
-
妹が被れば、あんたみたいな寝ぼけた帽子だって魅力的に見えるんだけどね。
───────────────y──────────────────────
∧ ∧
,、,、,、(ー゚* )
(<>⌒) Uヽ
⊂ ⊂ )〜
ソフィーは週を追うごとに、ますます頻繁に帽子に話しかけるようになりました。
ほかに話す相手がいなかったのです。
- 19 名前:25 投稿日:04/10/02 19:52:49 ID:rW9v7XTV
-
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| なんて、謎めいた | | 春の若葉のように |
| 魅力がおありでしょう . │ | お若く見えますね. │
\__________/ \__________/
∧ ∧ γ⌒ヽ ∧ ∧ ∧ ∧ /つ /つ∧∧
(*゚ー゚)っ(‘*****’) (゚ー゚*) . (*゚ー゚) n,,,,,,,,n / /__/ /(゚ー゚*)
/ ,´ γ⌒ヽ と ヽ ヽノ つミ,,,,,,,,,,,,,,,,,ミ ( ̄ ̄ ̄).と ヽ
〜( つノ (´. _,.)ヽ )〜 ⊂( Y ヽ と_)〜
(/ (/ヽ) ヽ) ヽ)
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| お金持ちと | | えくぼが魅力的です |
| 結婚できますよ.! │ | (*´Д`) │
\__________/ \__________/
- 20 名前:24 投稿日:04/10/02 19:53:15 ID:rW9v7XTV
-
このプリーツを寄せた薄茶色のボンネットは
心の美しい人がかぶるでしょう。
高貴なお方が恋に落ちられること、うけあいです。
───────────────y─────────────────
∧ ∧
(*゚ー゚)っ(V´##)
と ヘ,ノ
〜/ ., U
し'
- 21 名前:23 投稿日:04/10/02 19:53:46 ID:rW9v7XTV
-
翌日、悪趣味で名高いジエーン・ファリアが店に来て、このボンネットを買っていきました。
有難うございます。
(V´##) ∧ ∧
J( ・∀・)し (ー゚* ) (なるほど。髪型がちょっとばかりへんてこね)
コレガイイ! ()(/ i
| |
UU
- 22 名前:22 投稿日:04/10/02 19:54:32 ID:rW9v7XTV
- 四月に入ると五月祭りにむけて帽子の売れ行きに拍車がかかりました。
─────────────────┐
ジエーン・ファリアがタカラック伯爵と │
駆け落ちした時かぶっていたっていう |
薄茶のボンネットちょうだい! │
─────────────────┴──────┐
えぇ!!? |
あっ、はい、お買い上げ有難うございます │
(‘∀‘ ;). │
──y-─────────────────────┘
∧∧
エエエェェェ(Д・;)ェェェェエエエ
γ' ヽ ヽ
(⌒∞⊂ _ )〜
- 23 名前:21 投稿日:04/10/02 19:55:00 ID:rW9v7XTV
- 新しい噂によると
なんでも王様が弟のジャスティン殿下と言い争いをなさり、王弟殿下は
他国へお逃げになったらしいのです。
争いの原因はわかりません。
ジャスティン殿下は数ヶ月前に変装して<がやがや町>を通りすぎて
逃げたはずでしたが。誰も気がつかなかったそうです。
王様はタカラック伯爵に殿下を探すようお命じになりましたが、
伯爵は殿下を見つけるかわりに、ジエーン・ファリアと出会い、駆け落ちしたわけです。
∧∧
(V´##) (^Д^ )
J( ・∀・)し⊂<{::}>つ
| |
し`J
- 24 名前:20 投稿日:04/10/02 19:55:28 ID:rW9v7XTV
- 帽子を作りながらソフィーは毎日がつまらない、とはっきり思いました。
そこで、帽子に話しかけるかわりに、仕上げた帽子をかぶってみることにしました。
でも、これはうまくいきませんでした。
┌──―─┐
|| ̄ ̄ ̄  ̄.|| 地味な灰色の服はソフィーには似合いません。
|| .|| 根を詰めすぎて目のふちは真っ赤。
( @)(@ )|| 髪の毛が真っ赤なので、青緑もピンクも似合わないのです。
( ∩ (゚ー゚∩|| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
ノ ノ 丶 .ノ|| < まるでオールドミスみたい |
〜( ノ ̄ ̄ ̄ ̄| \__________/
∪∪ . |
- 25 名前:19 投稿日:04/10/02 19:55:54 ID:rW9v7XTV
- :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
おもしろい事件もあるものだけど、主役はいつだってよその人。
ジエーン・ファリアみたいに伯爵と駆け落ちがしたいとか、
レティーのように町の半数の人間に求婚されてみたいとは思わないけど。
あたしも何かしたい。ただ、何をしたいかは分からないけど
帽子作りより少しはおもしろいことをしてみたい────
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
( @)
(, *‐)
/ |
〜(__,,)U
- 26 名前:18 投稿日:04/10/02 19:56:20 ID:rW9v7XTV
-
\人__从_人__人从__人人/
< >
< このままじゃ駄目よ! >
< >
/`Y⌒Y⌒W⌒WY⌒Y`\
∧∧
( *゚)
/ |
〜(__,,)U
- 27 名前:17 投稿日:04/10/02 19:56:44 ID:rW9v7XTV
- :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
そうだレティーに会いに行こう。会えば少しは気が晴れるかもしれないし。
考えてみればレティーだって働いているんだわ。
<チェザーソの店>は真夜中まで店をあけてるもの。
そうだ、あそこのクリームケーキを買おう。しばらく食べてなかったから・ ・ ・
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
|| ,/ || i"`i |
||,______|| ___,||________iii|;;:::...
i\_____∞∞_ ■\
| |────────── '|;:.
__________ | |__| _____.||_l|_____.| |__|;:..
" ""'''\|__| \|__|\
∧ ∧
(゚ー゚*)
| U
| |〜
U ヽ)
- 28 名前:16 投稿日:04/10/02 19:57:25 ID:rW9v7XTV
- 五月祭の当日、灰色の服に灰色の肩掛けをまとい出かけました。
ロ
| :| _____
|:::|/xXx xXx xXx
┌────────────┤/xXx xXx xXxx
| │======
| Hatter.....帽子店 | ___ ___
| _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ .|____|i田l;|_|i田l;|__
|.人_人_人_人_人_人_ノ|‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
| \ | l⌒ll⌒l | ┌─┐
| \\ | l ll l | | lコ|
| \\ | l ll l | | |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧ ∧
(*゚ー゚)
U |
〜| |
(/~U
- 29 名前:15 投稿日:04/10/02 19:57:55 ID:rW9v7XTV
- ┌─────┐ ; |
| may |; | けれども、ようやく通りに出たとたん
┌─┴─┐Festival.|; | ソフィーの楽しい気持ちはしぼんでしまいました。
| ∧.∧ | ̄ ̄ ̄ ̄ ; |ヽ,;__ あまりにも多くの人が行き来してます。
| /⌒ヽ) | |_,_ヽ, 笑ったり叫んだり、うるさすぎるし陽気すぎます。
|[ 祭 .] | |__,___, \ 数ヶ月もの間、じっとひきこもって仕事をしていたせいで
└───┘; |,_,゛"')__,___,\ おばあさんか半病人になった気分です。
|;,_i __:;,_i __:;ソ;_\
|;,_i __;,_i __:;ソ;,__ \
_______________|;:___ノ;,_,゛"')__,___, _ \
____/,,___ノ_..__!__l__;;_ヽ_,:_____!__ヽ____ソ__;,_i __:;ソ;,__ \
__ヽ__,,i____,,/_______i_________l____:;ゝ_ ,!:;__ヾ;,__/,., ;ヽ
l_____:,!:;_____/__ __ヽ:,,_l___,,/____::l__;::!:;__ヾ;,__/__, ノ,_
ゞ,_____l_____i_____;;)__,::_l,;_!____i____ヾ;___丿;____l_____i_____;;!;:__
ノ;:___ヽ;:_____i__..__l___ヾ______.___;;l___:___,,i____,,/_∧ ∧ 丿
( ゚)
| U
〜' |
U U
- 30 名前:14 投稿日:04/10/02 19:58:24 ID:rW9v7XTV
- 頭上で立て続けにバンバン!という音がしたので気絶しそうになりました。
見上げてみると、魔法使いモラルの城が町のすぐ北の丘の斜面に浮かんでいます。
四つの煙突からいっせいに青い炎が吹き出て、火の玉となり、空高くドカンと破裂するのです。
モラルは五月祭が気に入らないのでしょうか、それともお祭りに参加しているつもりでしょうか。
ソフィーは怖くて怖くて、知りたくもありませんでした。 。
。/ 。 o -。
だから、若者がソフィーに声をかけてきたとき、 。 。 o l
あとずさって奥まった店の入り口の影に隠れようとしました。 - o 。 。- o‐。
。 l 。
ii. △
|゚゚゚|iiii" | ||¨|
|゚゚゚|二|O|二|¨|
_,,| .| |甘| | | _,,,,
i""==--...,,,==,,,...--=='''゛゛i
〈 ノ |::::j` .L:::: :::::| l:::::|.;.;.;\ ...,
''''""''--=_'''==--...,,,=__-=='''゛ "
,..,.,.,.,. __.,.,.;:'"';:,.__, ""''''''''':::::.....
- 31 名前:13 投稿日:04/10/02 19:58:49 ID:rW9v7XTV
- ┌─────┐ ; |
| may |; |
┌─┴─┐Festival.|; |
| ∧.∧ | ̄ ̄ ̄ ̄ ; |ヽ,;__
| /⌒ヽ) | |_,_ヽ,
|[ 祭 .] | |__,___, \
└───┘; |,_,゛"')__,___,\
|;,_i __:;,_i __:;ソ;_\
|;,_i __;,_i __:;ソ;,__ \
_______________|;:___ノ;,_,゛"')__,___, _ \
___/,,__ノ_..__!__l__;;_ヽ_,:______!___ヽ____ソ__;,_i __:;ソ;,__ \
__ヽ,,i____,,/_______i______丿____l____:;ゝ_ ,!:;__ヾ;,__/,., ;ヽ
l:,!:;_____/__ __ヽ:,,__l___,,/____::l__;::!:;__ヾ;,__/__, ノ,_
_____l_____i_____;;)__,::_l,;___!____i____ヾ;___丿;____l_____i_____;;!;:__
ノ;:___ヽ;:_____i__ ∧_∧ヾ______._;;l___:___,,i____,,/_丿
( ・∀・)やぁ ∧ ∧
( <w> ) 煤@(*。。)
| y | ビクッ/ヽ)(/
〆__)_) 〜,,_⌒)
- 32 名前:12 投稿日:04/10/02 19:59:27 ID:rW9v7XTV
-
大丈夫だよ、臆病な灰色ネズミちゃん。
飲み物でもおごろうかと思ったのさ。怖がらないで────────
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,、
| \ /ヽ ,、
|+ \ _ / \ | ヽ
/ ´ ヽ、 、―-- _ | \
/ ヽ '、 /i ヽ
l , -、 ,.-、 l V ヽ
| i;::_冫 i;;:._j l ,' r 、 J i
! lー‐l ノ | し u |
ヽ、 ヽノ ノ i * /
__> ヽ、| |/<、 ヽ_┐ /
/ ir'"y~ヽl ヽ、 > l.:.:.:..:.⌒ヽ
/ ノ r' i' ゝ ヽ ゝ___ノ::.:.:..::...:::.:.\
| i ‐'ヽ'"i i | /..:.::....::..:.:.:..:.:::.::.:.:.::\
| i `〜'‐' l | i..:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:::.:へ..:.:.::.:ヽ
| i' | | l..::.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:/ \...:.:.:l
| i' | | 〉.:.:.:.:...:.:.:.::.:.::{ /.:.:.:/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・ ・ ・ ・ //////
- 33 名前:11 投稿日:04/10/02 19:59:49 ID:rW9v7XTV
- ┌────────────────────────────
│ まぁ、いえけっこうです、どうも
│ あ、あたし、妹に会いに行くので
┌─――――┴―───――――――――――v――――――────────
│ ではぜひ、そうしたまえ。僕としたことが、綺麗なご婦人が
│ 妹さんに会うお邪魔をするなんて!
│ それとも、たいそう怯えているようだから、送っていってさしあげましょうか?
└――――――――v―――――――――――――――――─────────
__ヽ,,i____,,/_______i______丿____l____:;ゝ_ ,!:;__ヾ;,__/,., ;ヽ
l:,!:;_____/__ __ヽ:,,__l___,,/____::l__;::!:;__ヾ;,__/__, ノ,_
_____l_____i_____;;)__,::_l,;___!____i____ヾ;___丿;____l_____i_____;;!;:__
ノ;:___ヽ;:_____i__ ∧_∧ヾ______._;;l___:___,,i____,,/_丿
( ・∀・) ∧ ∧
( <w> ) (ー゚* )
| y | () (/ i
〆__)_) | |
UU
- 34 名前:10 投稿日:04/10/02 20:00:16 ID:rW9v7XTV
- ┌─────┐ ; |
| may |; |
┌─┴─┐Festival.|; |
| ∧.∧ | ̄ ̄ ̄ ̄ ; |ヽ,;__
| /⌒ヽ) | |_,_ヽ,
|[ 祭 .] | |__,___, \
└───┘; |,_,゛"')__,___,\
|;,_i __:;,_i __:;ソ;_\
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___/,,__ノ_..__!__l__;;_ヽ_,:______!___ヽ____ソ__;,_i __:;ソ;,__ \
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ノ;:___ヽ;:_____i__ ∧_∧ヾ______._;;l___:___,,i____,,/_丿
(-∀・ )
( <w> )
| y |
(__)_)
∧ ∧
(゚∀゚;) \人__从_人__人从__人人/
と、とヽ < >
ヽ `〜 < いいえとんでもない >
@'@ < ご親切にどうも! >
< >
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- 35 名前:9 投稿日:04/10/02 20:00:37 ID:rW9v7XTV
-
若者は香水をつけていました。
走りだしたあともヒヤシンスの香りがついて来ます。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| なんて上品な人かしら! |
\ /
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧ ∧
(゚ー゚;)
(、とヽ
l `〜
@'@ 三=−
- 36 名前:8 投稿日:04/10/02 20:01:55 ID:rW9v7XTV
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二二二二二二二二二二二二二|──────────┐| 。:゚.f a s h i o n .
二二二二チェザーソー二二二 | cafe :::::::::::::::::::::::::::::::::::│|_______
二二二二二二二二二二二二二l:::::::::::o m a e m o n a:::::::│|. , _,、 Uミ
人_人_人_人_人_人_ノレ.──────────┤|. 〉 〈 ≪__〉\
| \ || \ | |: ||;;|||;;|| | ̄ | ̄ l_l ノ__ゝ.\
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 ̄ ̄ ̄ /welcome\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧ ∧
(゚ー゚;) =3
(、とヽ
l |〜
し`J
- 37 名前:7 投稿日:04/10/02 20:02:19 ID:rW9v7XTV
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┏━━━━━━━━┓
┃ チェザソ.ー ┃
┗━━━━━━━━┛
(´⌒⌒`)
ハl)cハ |___|
========= ミ゚ー゚*彡==( ・∀・ )
品とl(*)lつ ( 「: ̄ )
__ ∧_∧___く(___)> ___ | ∧_∧
品 ∧∧∩*´Д) 日日品品品 昌昌 ___(∀-* )
( ゚) つ----------------⊂ ○ ,)
品 | |) ) )品品 昌昌∧∧日日 ( ( (
〜| |(__)_∧∧ ミ ミ (__)_)
し J ( ゚∧_∧| | λ_λ
| ( ) ( )
∧ ∧
(゚; ) ・ ・ ・
U |
| `〜
U U
- 38 名前:6 投稿日:04/10/02 20:02:42 ID:rW9v7XTV
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\人人人人人人人人/
< ソフィー姉さん! >
/Y`Y`Y``Y`Y`Y``Y\
(´⌒⌒`)
ハl)cハ |___|
========= ミ*゚ワ゚彡==( ・∀・ )
品とl(*)lつ ( 「: ̄ )
__ ∧_∧___く(___)> ___ | ∧_∧
品 ∧∧∩*´Д) 日日品品品 昌昌 ___(∀-* )
( ゚) つ----------------⊂ ○ ,)
品 | |) ) )品品 昌昌∧∧日日 ( ( (
〜| |(__)_∧∧ ミ ミ (__)_)
し J ( ゚∧_∧| | λ_λ
| ( ) ( )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ∧ ∧
話せない? > (ヽ゚* )
_____/ | |
| `〜
U U
- 39 名前:5 投稿日:04/10/02 20:03:03 ID:rW9v7XTV
-
レティー会えて良かった |
────v───────┘
∧ ∧ l)c(トハ
(*"ー) ミ゚ー゚*彡 座って
(| つ |(*)l |)
〜| | /___)>
U U U U
- 40 名前:4 投稿日:04/10/02 20:03:22 ID:rW9v7XTV
- | ┏━━━━━━┓
| ┃ Rest room ┃
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\|_______________
│ そうね。姉さん、ひっくり返らないで聞いてね
└──────────v─────────
∧∧ c(トハ
(~~) ̄ ̄ ̄(*゚ー゚) ̄ ̄ミ゚ー゚*ミ ̄ ̄)
| | l∪ |;;;;;;;;; (U Ul;;;;;;;;;;;;;|
| ~~~|;;;;;;;;;;;;;て _) _);;;;;;;;;;;;て _) _);;;;;;;;;;;|
‖‖ (/(/ ヽι ‖‖
- 41 名前:3 投稿日:04/10/02 20:03:50 ID:rW9v7XTV
-
│ あたし、レティーじゃないの。
│ マーサよ
└──────────v─────────
∧∧ ハ)c(ハ
(~~) ̄ ̄ ̄(*゚ー゚) ̄ ̄ミ*。。ミ ̄ ̄ ̄)
| | l _∽_|;;;;;;;;; ( しJl;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
| ~~~|;;;;;;;;;;;;;て _) _);;;;;;;;;;;て__)__);;;;;;;;;;;;;;;;|
‖‖ (/(/ ‖‖
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
- 42 名前:2 投稿日:04/10/02 20:04:17 ID:rW9v7XTV
-
?
∧∧ ハc(トハ
(~~) ̄ ̄ ̄( ・д・) ̄ ̄ミ゚−゚*ミ ̄ ̄)
| | l∪ |;;;;;;;;; (U Ul;;;;;;;;;;;;;|
| ~~~|;;;;;;;;;;;;;て _) _);;;;;;;;;;;;て _) _);;;;;;;;;;;|
‖‖ (/(/ ‖‖
- 43 名前:1 投稿日:04/10/02 20:04:37 ID:rW9v7XTV
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、__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__,
_) (_
_) ナ ゝ ナ ゝ / ナ_`` -─;ァ l7 l7 (_
_) ⊂ナヽ °°°° ⊂ナヽ /'^し / 、_ つ (__  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ o o (_
) (
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| ゛ー─''" 、|
レ _, 、_ ヽ
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l l | し !
ヽ ト─' /
/ /⌒ヽ /⌒ヽ
/ γ 丿| |
一章 帽子屋のあととり娘 【完】