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もしも(AA描きの)願いが叶うなら…

「一つだけAA描きの願いがなんでも叶います」と言われたら、迷うことなく自分はこう答えます。
「どうかお願いですから、\のキーボード割り当てをどこか空いている別の場所にしてください」と。


これはAAを描く人ならだいたい共感してもらえる願いではないかと思うのですが、どうでしょうか?

続き



AAを描かない人(がこのブログを読んでいるのかどうかはわかりませんが)は何のことだか
ピンとこないかもしれないので説明しますと、日本語キーボード(正確にはASCIIコードの番号)の
\の位置は本来、/の鏡文字(半角バックスラッシュ)が割り当てられているのです。
海外の人が作ったAAで、\が斜めにずらっと配置されているのを見たことがありませんか?
あれは、海外の環境だとちゃんと綺麗に半角バックスラッシュの斜線に見えるのです。

今回、なぜこんな話をブログで書くことにしたかというと一ヶ月ほど前に、Googleで「ascii art」と検索すると、
GoogleのロゴがAAで表示されるというネタを知ったためです。
これは少し前にニュース速報板などでも話題になったので、既にご存知の方も多いかもしれません。
ちなみに実際の検索結果はこんな感じです。

上はGoogle日本版での結果ですが、ここで試してみたところ、どの国のGoogleにも導入されているようです。
Googleはトップページはごくシンプルなのに、こういうちょっとした遊びが好きですよね。
他にも、ホリデーロゴと呼ばれている特殊ロゴがたまに出るのが個人的にわりと楽しみだったりします。



話を最初に戻します。

上記の実際の検索結果を見ていただければわかると思いますが、このAAで描かれたGoogleロゴには
Gやoの左下部分にしっかり半角バックスラッシュが表示されています。
日本語PC上では半角バックスラッシュは一切存在しないのではなく、文字コードを海外用に設定すれば
ちゃんと表示することができるというわけです。

そもそもコンピュータではMS-DOSの時代から、半角バックスラッシュはパス区切り記号として使用されており、
わりと重要な記号のはずなのですが、これがなぜか日本では\に割り当てられ、パス区切りも日本語環境では
\で表示するようになってしまいました。
そのため、コンピュータの世界では「円記号問題」というのも起こっていたりするのですが、
もっとミニマムな問題として、AA描きは/の反対がなぜ無いのかとしばしば悩まされているのです。

もちろん、様々な制限があってこそのAAなのですが、半角バックスラッシュ自体が消えてしまったのではなく、
存在するのに日本では使えないというのと、よく「日本のAAが凄いのは、日本語PCで使える文字種が多いからだ」
という意見があり、それ自体には同意なのですが、だからこそ半角バックスラッシュが使えないということに、
ものすごいジレンマを感じてしまいます。



ここまでつらつらと書いてしまったのですが、読み返してみるとこりゃ単なる愚痴ですね。
エントリのタイトルは「保管庫管理人の呟き・その4」の方が相応しかったような気もしますが、
今回は保管庫は関係無いのでこんな感じになりました。

半角バックスラッシュが使えないことは本当に残念ですが、前記したとおり制限がある中で
いかに表現の幅を広げるかという工夫も間違いなくAAの楽しみのうちの一つです。
また、色々なAA描きの方が右下がりの線をどう表現しているかという点に注目してみるのも
AAの見方としては面白いかもしれません。