触れるかのように一見思えますが、まったくそんなことはないですw
まずは、最近AA関連として世の話題になっているらしいあの熊の話からです。
-アナログ放送を応援!?「アナロ熊」着うた配信デビュー
http://natalie.mu/news/show/id/17670
-「アナロ熊のうた」着うた配信 初登場5位と人気集める
http://www.j-cast.com/2009/06/18043507.html
曲自体は作者の方が元々フリーを銘打っていますし、著作権も完全に作曲者にあるので、
それをどう使おうと自由なわけですが、さて、AAはどうなのでしょう?
>|
∩_┃_∩
| ノ ヽ
/ ● ● |
| ( _●_) ミ
彡、 |∪| 、`\ <2011年7月24日まで、
/ __ ヽノ /´,> ) まだまだ余裕クマー
(___) / (_/
| /
| /\ \ アナロ熊は著作権完全フリー。
| / ) ) どこぞのシカとは度量が違います。
∪ ( \
\_)
|<
このアナロ熊のAAは、既存のクマーAAの頭にアンテナを付けただけの改変AAです。
そして、実はクマーAAというのは数少ない、制作者がはっきりしているAAだったりします。
じゃあ、このAAの著作権は製作者にあるのか?というとこれもかなり微妙な気もします。
この理由としては、
-物理的には単なる文字列でしかない物に著作権があるのか?
-改変された時点でそれは元のAAとは違うAAという括りになるのでないか?
というところでしょうか。
そして、こんなことを考えていると思い出すのは2005年に起きた「のまネコ問題」のことです。
当時も散々、のまネコが商標登録されるとモナーやモララーの権利もエイベックスに握られるんじゃないか?
いや、改変されてるんだからのまネコとモナーやモララーとは別キャラだろう、等という喧々諤々のやり取りが
ニュース系の板やモナー板で見られました。
これは結局、エイベックス側が商標登録を断念し、一応の解決を見たのですが、
この時、AAを守ろうという目的の「アスキーアート保護協会(AAAP)」なる団体の設立を唱えた人がいました。
調べてみると、この団体の趣旨を書いたWikiがまだ残っていました。
-アスキーアート保護協会(仮)定款草案
http://www6.atwiki.jp/monasaver/pages/17.html
-NPO法人アスキーアート保護協会(AAAP)の活動について
http://www6.atwiki.jp/monasaver/pages/41.html
ところが、この団体はAA板では歓迎されるどころか猛反発を食らいます。
この主な理由は「活動について」の方で述べられている「黒AA」という認識についてです。
ちなみに「黒AA」とは、アニメや漫画の元絵があって、それをAAに起こした物のことらしいです。
要するに、2ch住人なら日頃から見慣れている「顔文字AA」全般を指すわけですね。
>黒AAはどこまで黒かをチェックする(版権・肖像権保持者に尋ねる)
果たして、わざわざ「そちらの版権キャラのAA作っていいですか?」と聞かれて
「はいどうぞ」と答える版権・肖像権保持者がいるのでしょうか?
まあ、昨今はこのようなニュース(「ユーザー投稿角川アニメ」の公式認定も)もありましたが、
四年前ののまネコ騒動の当時は、尋ねた場合、まず許可はほぼ出ないだろう、
版権AAを作るのはやめてくださいと版権・肖像権保持者に言われた場合、AAAPはどうするのか?
いわゆるとんでもないヤブヘビをしようとしているのではないか?というのが主な反対理由でした。
結果として、この団体は設立されることはなく、今も顔文字板では日々、
新しい顔文字AAが作られているのでした、めでたし、めでたし。
…………じゃなくて、実はここからが本題だったりします。
最近知ったのですが、Wikipediaには著作権侵害のおそれのあるAAというまとめページがあります。
-Wikipedia:削除依頼/著作権侵害のおそれのあるAAがある(もしくは過去にあった)記事
ゲームCGのAA化や実写人物のトレースAAは元の画像や人物の著作権を侵害している恐れがあると、
ここでは大真面目に話し合われ、実際AAが削除されてしまったケースもあるようです。
「黒AA」という考え方は完全に立ち消えになったものだと思っていたのに、
こんなところで密かにその流れが生きていたということに正直驚きました。
もちろん、Wikipediaを編集している人達と過去のAAAPとはなんら関係ないとは思いますが、
考え方の根底に同じ物を感じたのです。
あのtanasinnがドラえもんの著作権侵害である、というのにはちょっと笑ってしまいましたが。
裏を返せば、それだけAAが元の画像そっくりに作られているということで、
むしろAA作者は誇ってもいいのかもしれませんw
著作権絡みの小難しい話は、今後もなんらかのきっかけで特定AAが有名になる度に
避けて通れない問題であり続けることでしょう。
おそらく、これに対して誰もが納得できる白黒はっきりした解決法というのはたぶん無いと思います。
あ、でも過去にはこんな物もありましたね。
この時はほとんど騒ぎにならなかったところを見ると、2chに帰属する使い方であれば
2ちゃんねらーは騒がないというところでしょうか。
結局これは、それが良いか悪いかは別として、「2chAAキャラは2ちゃんねらーの物」という
認識の人が多いという証明のようなものではないかと思います。